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【Music】王妃の音楽サロン | 西山まりえ「ご令嬢たちのハープのお稽古」

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西山まりえ「ご令嬢たちのハープのお稽古」へ。
アントワネット王妃の音楽サロン、という副題どおり、王妃御用達ハープとロココの音楽に満たされた2時間。
「わたしの好きなものぜんぶ!」という多幸感に浸った。

マリー・アントワネットが、ヴァレンヌ逃亡ののち幽閉されたタンプル塔でもハープだけは所有を許され、心の支えにするほど音楽を愛していたことは、わたしがこの王妃を愛する理由のひとつ。
まりえさんの演奏で、王妃が「哀れなジャック」「それは私の恋人」のみならず「ボレロ」というキレキレのスペイン風舞曲まで作曲していたことを知り、その本気度に感動した。
同時代のメイヤーやクルムホルツ(ポン・ヌフでの最期が神話的!)のトリオを知る喜びも。
バロックとは似て非なる、それはまさに、ロココの輝きと陰影。

タイトルには「お稽古」とあるけれど、令嬢たちにとっての音楽は、単なるたしなみを超えた生きがいだった場合も多いはず。
これまで音楽史に無視されてきたロココや、フランスのサロン文化の再発見をめざす時代の流れは、確実にやってきている。
女主人であるまりえさんがは、まさにその先導となる人物だと感じた。
彼女はまさに王妃のようなひと。
楽器とのなれそめがパリ留学で立ち寄った骨董屋というのはともかく、その留学の目的がダンス――しかもバロックダンスなどではなくベリーダンス!という人となり、そのチャーミングさ、惹かれずにはいられない。

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いままでずっと、「大人になって、声楽以外の習いごとをするならチェロ」と思っていたが、いまは彼女のハープ女学院に入学予定!

ご令嬢たちのハープのお稽古-西山まりえ

 

王の踊りとシャンソン

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