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【Life】Bunkamuraの午後 | 「エリック・サティとその時代展」他

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ル・シネマにて、映画「ディオールと私」を再鑑賞。

クリスチャン・ディオールの新コレクションの舞台裏を描くドキュメンタリー。また同じところで泣き、あらためて「表現すること」への勇気をもらった。パリの空。ディオールの亡霊。グランヴィルのピンクグレーの屋敷と、あふれる花々――こんなに好きなれる映画に出会えてうれしい!

予告編で注目だったのが、マイケル・ウィンターボトム監督の新作『イタリアは呼んでいる』。英国の中年男ふたりがミニクーパーでイタリア縦断するバディ・ムービー、という設定だけでもアンテナが動くけれど、そのブラックユーモアのセンスが最高。とにかくよくしゃべる男たちで、予告ですでに爆笑してしまった。www.crest-inter.co.jp

 

昼食(デジュネ)はおなじみドゥマゴにて。

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偶然、めぐみさんの知り合いのすてきなマダム(ボッティチェリ展帰り)とテーブルが隣り合わせに。タルト・タタンを御馳走になった。おまけにお土産のフィオリーノ金貨をわけていただくというサプライズ付き。幸運のお守りのようでとてもうれしかった!

NADiffでは、買いそびれていた天使ガブリエルのカードと、ハート形のメダイを購入。

JE T'AIMEのカードは、その気持ちにあまりにぴったりだったため、移動途中のPLAZA GINZAで(東京国際フォーラムでの座談会のようすは、またのちほどお伝えします)。このときも偶然、メトロで友人に乗り合わせるという、ちょっとふしぎな一日だった。

otome-classic.hatenablog.com

 

ザ・ミュージアムでは、音楽キュレーターとして大注目している次回の「エリック・サティとその時代展」も楽しみ。高橋アキさんのピアノ演奏も予定されているそう。

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サティとBunkamura、なんていうと、海辺の町でアキさんのCDを聴きながら、プルーストの小説や「マリ・クレール」、黒田恭一さんや鹿島茂さんのエッセイ、フランソワーズ・モレシャンさんの『劇場日記』なんかを読んで、ひたすら渋谷にあこがれていた90年代を思い出してせつなくなる。

「文化の村、なんてすてきな名前でしょう」とモレシャンさんが言っていたので、私はこの名前がいまも大好きだ。

 

上京して通いつめていたときも、Bunkamuraがどこより休息できる場所だった。神山町に、あえて「門限付き女子学生マンション」を見つけ、親を説得して移住したのは、文化の村がどこよりも自分の「安全な場所」だったからだと思う。

文化の村には、美しいものしかない。オーチャードホールの奥の街並みもマグノリアの木も空気も、すべてが好きですぎて、いまでも近くに居住しているほどなのだけれど、こんなにゆっくりと満喫したのはひさしぶりで、幸福でたまらない気分になった。

最近、ひとまわりも違う学生+αの女の子たちから、おなじような文化への愛を告白されることが多くて感動している。彼女たちに、あの頃の自分を見ているのだと思う。それならば私は、彼女たちにとってのモレシャンさんでありたい。

ここは我らの聖域。きっと永遠に好きだろう。

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www.bunkamura.co.jp

モレシャンの劇場日記

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