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2017-01-01から1年間の記事一覧

Serenade for Music | ユーリ!!! on CONCERT

音楽は、人の感情を揺さぶり、その情景を記憶に焼きつける。 『マンガと音楽の甘い関係』でも繰り返し書いたが、音楽や言葉のリズムがもたらす情動は、理屈よりはるかに雄弁にドラマを動かす。ありていにいえば「エモ」くする。久保ミツロウのマンガを読んで…

【連載】Febri「アニメファンのためのマンガ案内」第3回『薔薇王の葬列』

カルチャーマガジン『Febri』(一迅社)でのコミック・リコメンド。 「アニメファンにも読んでほしいマンガ」をテーマに、ジャンルを問わず注目の作品をご紹介しています。 第2回は『薔薇王の葬列』。大好きな英国史を舞台に、シャエイクスピアを原案に描か…

【お知らせ】音食紀行「シャーロック・ホームズ生誕祭2018 ~ヴィクトリア朝英国を讃えて~」開催

来たる2018年1月6日(土)、シャーロック・ホームズの誕生日を祝して開催される 【音食紀行】シャーロック・ホームズ生誕祭2018 | eventon(イベントン) に、ゲスト出演することになりました。 主催は『歴メシ!』で話題、世界の歴史料理をおいしく食べる「音…

【Life】香りで読み解くクラシック《ばらの騎士・編》

『ばらの騎士』—―これまで、新国立劇場やMETライブビューイング(上写真)などでかかるたびに取り上げ、いずれも人気記事となっている乙女オペラの筆頭ですが、今回は特別企画を。 現在、新国立劇場にて再演中のこのオペラに、東京フィルの一員として参加し…

【出演】TOKYO FM「DAIGOのOHAYO-WISH!!」にて「親子で冬のクラシック」

日曜日の朝は、いつまでたっても特別なもの。 幼い頃は、両親が聴いていたラジオから流れる音楽で、ダンスするのが大好きでした。 そんな朝を思い出す番組『DAIGOのOHAYO-WISH!!』へ、先週より2週にわたってゲスト出演。夏の特集につづいて、「親子で楽しむ…

【Movie】騎士団長殺しは誰の仕業だったのか? | 『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』

天才音楽家モーツァルトの生誕260年を記念して製作された、英国/チェコ合作映画『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』が公開された。 映画のモチーフとなるのは、村上春樹の小説『騎士団長殺し』でも話題となったオペラ《ドン・ジョヴァンニ》。モー…

【連載】Febri「アニメファンのためのマンガ案内」第2回『不滅のあなたへ』

10月よりスタートした、カルチャーマガジン『Febri』(一迅社)でのコミック・リコメンド。 「アニメファンにも読んでほしいマンガ」をテーマに、ジャンルを問わず注目の作品をご紹介しています。 第2回は『不滅のあなたへ』。週刊少年マガジンで連載中の話…

【お知らせ】麻衣とそよかのお茶会クラシック 第4回「チャイコフスキーとロシア・バレエ」開催

トークとピアノ演奏で、音楽家たちの素顔にせまるお茶会クラシック。 第4回の主役は「チャイコフスキー」と「ロシア・バレエ」! 舞台は19世紀末のロシア、サンクトペテルブルク。繊細で美しいものを愛した“チャイ様”の生きた時代背景やキャラ・音楽考察のほ…

【連載】ルネ・マルタンの音楽日記 第28回「ヴィア・エテルナ(永遠への道)」

世界各地で年間1500公演を手がける音楽プロデューサー、ルネ・マルタンが、気になるアーティストや最新ディスクを紹介する音楽日記。 11/25発売の『ACT4』81号では、初の試みとなった世界遺産モン・サン・ミシェルでの音楽祭「ヴィア・エテルナ」をレポート…

【掲載】朝日おかあさん新聞一面にて「ママのためのクラシック座談会」

去る10月、小学生のお子さんをお持ちのすてきなママさんたちと、お気に入りのカフェでクラシック座談会を開催。朝日小学生新聞の月刊紙「朝日おかあさん新聞」一面にて、大きく掲載していただきました(11/20)。 テーマは「子どもといっしょにクラシック・…

【出演】Memories & Discoveries 第18回 「アーブル美術館のラブソング」

いよいよ11月。芸術の秋ですね。 Tokyo FMほか全国38局で放送中のラジオ『Memories & Discoveries』。 今月の「クラシック・プレイリスト」では、この秋ワーナーミュージックから発売された名曲シリーズ「アーブル美術館」プレゼンツ「クラシック音楽の或る…

【掲載】スケクラBEST「クラシカロイド・オン・アイス」にて、解説担当

今年もロシア大会より、グランプリシリーズ(GPS)2017開幕! ということで、本日発売のスケート・クラシックBEST『クラシカロイド・オン・アイス』にて、スケート音楽の歴史と曲目解説を執筆いたしました。 CD | アニメ「クラシカロイド」HP ジャケットは、…

【Movie】少女の過ぎゆく春 | 『#ソフィア・コッポラの椿姫』

私はオペラを愛する――それは人生と劇場の枠内に位置しているからだ。私はオペラへの愛好を『夏の嵐』の最初のシーンで表そうとした。劇場とバロックの世界――これが私をオペラに結びつける動機である。 ――ルキノ・ヴィスコンティ 映画監督によるオペラ演出。…

【新連載】Febri「アニメファンのためのマンガ案内」第1回『マロニエ王国の七人の騎士』

10月より、カルチャーマガジン『Febri』(一迅社)のリコメンドページにて、「アニメファンに読んでほしいマンガ」をご紹介することになりました。 記念すべき第1回に選んだのは、『マロニエ王国の七人の騎士』。 昨年、「少女マンガにおけるファンタジーの…

【連載】ルネ・マルタンの音楽日記 第27回「ピアノの都にて」

9/25発売の『ACT4』80号では、音楽プロでシューサー、ルネ・マルタンの原点ともいえるラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァルをレポート。「37年目の今年も、ピアニストたちすべてが珠玉のひと時を与えてくれた」という南仏の夏のひと時を、「…

【出演】Memories & Discoveries 第17回 「リストとショパンのラブソング」

まもなく10月。芸術の秋であり、旅に出かけたくなる行楽シーズンでもありますよね。 10月21日(土)、作曲家・林そよかさんとの音楽講座「お茶会クラシック」第3回では、そんなふたつの願望を実現できる「リストとショパンとパリの夜」を開催することになりま…

【お知らせ】麻衣とそよかのお茶会クラシック 第3回「リストとショパンとパリの夜」開催

トークとピアノ演奏で、音楽家たちの素顔にせまるお茶会クラシック。第3回は「リストとショパンとパリの夜」と題して、ご予約受付中です。 舞台は、19世紀パリ社交界。正反対のキャラクターながら、「音楽」という目的のもと認め合っていた“最強バディ”を、…

【Life】HIT LIST of 2017 SS 「もしあなたが秋に来るのなら」

もしあなたが秋に来るのなら わたしは夏を払いのける 半分微笑んで、半分そっけなく ――エミリ・ディキンスン 今年も夏の終わりがやってきた。 どんなに暑くても、もはや夏ではない。なにかが終わってはじまるような、ト短調の、永遠に愛すべき季節。 すばら…

【お知らせ】高野麻衣 × 霧とリボン ホームズ・オマージュ共同企画展《菫色連盟》開催!

7月、東京・吉祥寺の霧とリボンにて、コナン・ドイル「シャーロック・ホームズ」の展覧会を共催いたします。 霧とリボン 【TOP】高野麻衣 × 霧とリボン ホームズ・オマージュ共同企画展 《The Mauve-Headed League~菫色連盟》 初登場から130年、映画やドラ…

【出演】Memories & Discoveries 第16回 「シャーロック・ホームズのラブソング Vol.2」

週替わりリコメンダーを担当しているラジオ「Memories & Discoveries」(JFN系)。私、高野麻衣の7月のテーマは、ずばりシャーロック・ホームズです。 じつは、わがホームズ特集はこれが第2弾。 昨年3月には、「ホームズはヴァイオリン演奏が好きで、じつは…

【Music】METライブビューイング『ばらの騎士』を愛する4つの理由

薔薇の季節でもある6月。 今週末10日(土)から16日(金)まで、いよいよMETライブビューイング2016-17の目玉にしてフィナーレ、R. シュトラウスのオペラ『ばらの騎士』が“上演”される。 ハプスブルク王朝下のウィーン。元帥夫人マリー・テレーズは、年下の青年…

【Music】ヴェローナより愛をこめて | バッティストーニ × 東京フィルハーモニー交響楽団

卑しいわが手がもしもこの 聖なる御堂を汚すなら どうかやさしいお咎めを ――シェイクスピア『ロメオとジュリエット』 以前、「シェイクスピアの幕間」というコンサートを開催したとき、この文豪の戯曲を題材にした音楽について調べたことがある。「音楽が恋…

【Art】失われた街を求めて | 練馬区立美術館「19世紀パリ時間旅行」

午後、録画していた『ヨーロッパ王室御用達「フランス 王と妃が愛した逸品」』(NHK-BSプレミアム)を視聴。 ブルボン王朝の末裔タニア・ド・ブルボン・パルムが愛用するバカラのクリスタルグラスは、かつての王室御用達。ルイ18世が保護し、当時の先端技術…

【Event】五月礼賛 | 音と香りの実験室 ~霧とリボン企画展《菫色の実験室Vol.2〜菫色×調香》より

五月は好い月、花の月、 芽の月、香の月、色の月、ポプラ、マロニエ、プラタアヌ、つつじ、芍薬、藤、蘇枋、リラ、チユウリツプ、罌粟の月、 女の服のかろがろと薄くなる月、恋の月、 ――与謝野晶子「五月礼讃」より 美しい5月の午後、吉祥寺の住宅街にひっそ…

【お知らせ】麻衣とそよかのお茶会クラシック 第2回「革命のベートーヴェン!」開催

この春、池袋コミュニティ・カレッジで開幕した歴史音楽サロン「麻衣とそよかのお茶会クラシック」。 第2回「革命のベートーヴェン!」の予約が、いよいよ本日25日からスタートです! 開催日:7/8 土曜 14:00~15:30 参加費:3,000円 ※お茶・お菓子付 お問合…

【出演】Memories & Discoveries 第15回 「美術館でラブソング――シャセリオー展とフランツ・リスト」

19世紀フランス。画家アングルに「この子はやがて絵画界のナポレオンになる」と言われた少年がいました。 テオドール・シャセリオー(Teodore Chasseriau, 1819-1856)。若干16歳でサロンにデビューし、やがてアングルの新古典主義とは決別、ロマン主義の寵…

【Music】虹のかなたに | ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017

日本におけるラ・フォル・ジュルネ2017の全日程が終了し、一週間あまりが経った。 4月末、新潟で聴いたユリアンナ・アヴデーエワのショパン「華麗なる大円舞曲」でスタートした10日間。連日の快晴で、夜風まで心地よく、いやがおうにも楽園の雰囲気――友人の…

【Music】マエストロ、そばにいて! | METライブビューイング『イドメネオ』

30年近くもモーツァルトに恋していると、もはや彼の音楽は母の鼓動のようなもので、問答無用に懐かしい。 実際、今回のオペラ『イドメネオ』を劇場で観るのははじめてだったのだが、次々に襲いくる美旋律と懐かしさの嵐に、涙が止まらなくなってしまった(5/…

【Music】乙女のラ・フォル・ジュルネ案内2017 [後編]

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017、いよいよ東京にて開幕! 今年のテーマは「ラ・ダンス 舞曲の祭典」。休憩なし1時間のショート・プログラムに、映画感覚のチケット代(1500~3000円程度)で楽しめるコンサート――この春、映画『ラ・ラ・ランド』に…

【Travel】城下町の庭 | 春の庭百景めぐり(新潟県村上市)

ラ・フォル・ジュルネ新潟、閉幕から1日。 東京開幕までの数日、故郷にとどまり家族と5月の晴天を愉しんだ。 「城下町村上・春の庭百景めぐり」は、毎年5月のひと月、春の喜びに満ちた村上の町屋や寺、武家地区を巡り、それぞれが丹精込めて整えた庭園や盆栽…