【Movie】才能こそ色気|『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』
超絶技巧ヴァイオリニスト、デイヴィット・ギャレットの初主演映画。
ヴァイオリンの音ひとつで人びとを篭絡していく悪魔のような男――才能ある音楽家がステージで放つ色気、というものをまざまざと思い知らされる。パガニーニのコンチェルトの中毒性たるや!
全体的に「ファウスト」を意識した物語で、変奏されていく「糸を紡ぐグレートヒェン」が暗示的。グレートヒェン=シャーロット役のアンドレア・デック(右)が愛らしい。アンドレアといえば大ヒット映画『レ・ミゼラブル』であり、あのミュージカルに感動した向きは、この映画のスピード感とロックな演出も好きだとおもう。
「あなたを想っているわ、愛しい人よ」――
パガニーニが自作のアリアを伴奏するシーンが、少女マンガ的にもすばらしい。「ハンサムぶっていやな男!」と嫌っていたパガニーニに、その音楽を通して惹かれていくシークエンスは、まさに王道。
7月11日公開。http://paganini-movie.com/main.html
- アーティスト: デイヴィッド・ギャレット,アンドレア・ボチェッリ,ニコール・シャージンガー,スティーヴ・モーズ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/06/11
- メディア: CD
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