【連載】第4回「『ディオールと私』、あるいは優雅なる闘い」 | 高野麻衣の劇場日記
Be Quiet TVの連載「高野麻衣の劇場日記」第4回、テーマは映画『ディオールと私』です。
2015年初映画にして衝撃の出会いとなった“音楽映画”にして“仕事映画”を、ファッション界以外でもたくさんの方に観ていただきたくて、心をこめて書きました。
「ディオールと私」、あるいは優雅なる闘い - 高野麻衣の劇場日記 - BeQuiet TV ビークワイエットTV
「二人のクリスチャン・ディオールが存在する」
というディオール役のナレーションからはじまるこの映画は、考え抜かれたフィクションのような、劇的で美しいドキュメンタリー。
フレデリック・チェン監督はこの映画を「呪縛からの解放」の物語だと語っている。そして『ディオールと私』の「私」とは誰かは、あなた次第だと。
答えるならばそれは、映画を観ている私たちすべてのことだと、私は思う。美しい情景も、じつはラフ・シモンズ本人がこだわったという音楽もすべてが最高だが、こんなにも「仕事とはなにか」を考えさせられるとは思わなかった。エレガントなドレスの裏にある、誇りと闘いの物語。この映画はきっと、すべての働く人へのエールになるだろう。
書き足りなかった音楽の部分も、またあらためてご紹介します。