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【掲載情報】ACT4連載「ルネ・マルタンの音楽日記」にて、音楽とダンスの絆

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まもなく12月。アドベント待降節)の第一主日を迎え、来たるクリスマスと新年が楽しみな季節です。

11/25に発売された『ACT4』75号では、ルネ・マルタンが日本の雑誌ではじめて、ラ・フォル・ジュルネ2017のテーマを詳細解説。クラシック音楽とダンスが、いかに強い絆で結ばれているかを教えてくれました。

なにしろ中世の貴族の宮廷では舞踊が盛んで、これを伴奏するために生まれたのが楽団だったのですから。

バロック時代になると、ラモー、ヘンデル、バッハといった音楽家たちが、ダンスの伴奏曲以外の音楽に、ダンスのリズムを取り入れていきました。いわば“器楽のためのダンス・ミュージック”。ベートーヴェンシューベルトショパンらの時代になると、それらは伴奏というくくりから、いっそう解放されました。(中略)

ブラームスドヴォルザーク、そしてバルトークらは、ダンスのルーツである民族音楽を追求しました。19世紀末のロシアでは、チャイコフスキーの《白鳥の湖》《くるみ割り人形》など、バレエ音楽の傑作が次々に生まれました。

やがて、名高い「バレエ・リュス」と手を組んだストラヴィンスキーは、3つの画期的な作品を世に問い、ダンスの歴史に革新的な足跡を残しました――《火の鳥》《ペトルーシュカ》、そして《春の祭典》です。

こうやって見渡すだけでも、私たちが親しんでいる楽曲の多くが「ダンス・ミュージック」を基に生まれたことがわかる――これってあたりまえなのに、見落としがちな切り口ではないでしょうか。

 

もちろんマルタンのプログラミングは、フランス近代から21世紀の現代音楽にまで及ぶ模様。

11月9日にフランス・ナントで行われた記者発表では、冒頭のメインヴィジュアル(ヴァイオリンの弓を指揮棒のようにかまえ、踊るバレリーナ!)とともに、ラ・フォル・ジュルネの新しいロゴも発表されました。

Nouveau logo de La Folle Journée de Nantes

音楽愛にあふれた、しかし、とびきりシックなモノトーン。そう、これこそが、私たちの愛するラ・フォル・ジュルの精神なのです。

ルネ・マルタンと仕事ができてうれしい!」

出会って10年あまり。あらためて、心からそう思いました。

 

さて、そんなマルタンの「今月のCD」は、以下の2枚。 

Brahms/Franck/Debussy: Cello S

Brahms/Franck/Debussy: Cello S

 
ウィンター~冬のア・カペラ

ウィンター~冬のア・カペラ

 

どちらもラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの常連でもある2組の、この季節にぴったりな2枚のニューアルバム。

マルタンの解説とともに聴いていると、ヨーロッパの人たちの待降節の思いと重なっていくような気持ちになりました。

大人のための知的好奇心マガジン『ACT4』、ぜひのぞいてみてください!

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