Salonette

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すべてが白になる

今年に入って、10年使いつづけてきたラルフ・ローレンのリネン(ピンク)を処分した。
かわりにやってきたのはローラ・アシュレイの白。
初夏のある夜、思い立って部屋中のカーテン(ピンク)を取り払い、洗濯した。
かわりにかけたのはシンプルなレースの白。

わたしの部屋はさまざまな色調のピンクに埋めつくされていたので、この色をなくし、すべてを真っ白にしていく作業は夏中つづいた。
 
体が、とてもわかりやすく白を求めていた。
あとグリーン。
ラデュレの化粧箱みたいな上品なライムグリーンと、本物のグリーン=植物。

ラデュレといえば、マリー・アントワネット
プチ・トリアノンを与えられた王妃が、理想のアモー(農村)をつくって白いドレスを着て草上でルソーを読んでいる、あのあたりのシーンがとても好き。
心地よさのためのスローライフ
若い頃はプリンセスでいたくて、キャンディがほしくてドレスもほしくて無茶もやって、でもそろそろ“ゆっくりていねいな暮らし”もしてみたいという意味での。

書いてみると月並みなのだが、真実それを体が求めるのだから仕方ない。
味の好みが変わるように、暮らしも、齢とともに微妙な変化がある。
あたりまえだけれど、驚く。
 
いまは秋に向けて、すこしスモーキーな白が気分。
秋はBunkamuraからはじまる、というわけではないのだが、9月のザ・ミュージアムはいつも秋到来の気分にふさわしい企画展をやってくれるので、なんとはなしに惹かれてしまうのである。 
http://www.bunkamura.co.jp/museum/

すべてがFになる (講談社文庫)すべてがFになる (講談社文庫)