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xoxo, gossip girl...

ゴシップガール』は、マンハッタンのハイソな高校生のライフスタイルを描き、社会現象になっている青春ドラマ。
原作は日本でも人気なのでご存知の向きも多いと思うが、400万部突破の全米ベストセラーだ(邦訳はヴィレッジブックスより発売中 http://gossipgirl.jp/)。
ファッション性の高さが注目されるのはThe OCのときと同じだが、やはり本物の文化と社交界が間近なニューヨーク。より洗練されていて、大人でも十分参考になる。というかむしろ、アラフォーS.J.パーカーのはじけっぷりよりは実際的だろう。やっていることもSATCの面々よりゴージャスで大人かも――それが幸せかはどうかはさておき。挿入されるヴィヴァルディの協奏曲が象徴的だ。
とにかくSATC好きならきっと、テンポよく映し出されるマンハッタンの遠景や、新聞コラムならぬインターネット・ブログのナレーションから始まる冒頭にテンションが上がるはずだ。

わたしのお気に入りは当然、ザ・ラヴィニア・タイプ*1 のブレア役、レイトン・メーステル。親友同士のヒロインの片割れだ。
ロックでボヘミアンな着こなしを好む姉御肌の金髪娘セリーナ(ブレイク・ライヴリー)に対して、ブレアはつねに非の打ちどころのない令嬢ルックとカチューシャがトレードマーク。多くの女友だちに慕われる優等生で、強気な姫ぶりもキュート。
ツンデレなので愛情表現が不器用だが、実は映画のような恋にあこがれる古風なロマンティストだ。ちなみにオードリー・ファン。ネイトみたいなヘタレには、もったいないと思うが…お似合い。

私立校ならではの制服の着こなしがまたいい。あちらの校則の詳細は知らないが、フリル付のノーカラーの白シャツやツイードのジャケットに、カラフルなカチューシャが映える。カチューシャは、ブレアにとってのティアラ代わりだ。
手にしているのはパーティの招待状が入ったカルトナージュの箱。招待状は(新入生に依頼してやってもらった)手書きカリグラフィー。なんたるガーリィの塊。

普段着はケープやグローブを多用したクラシック女優スタイル。マーク・バイのドレスとケープレットが象徴的だ。その下はなんとスケーティング・スタイル。そこはかとなくヴィクトリアン?
右下のプリント・ドレスをはじめ、春夏の着こなしはまさにプリンセス全開。これからも追いかけていきたい。

衣装を手がけるエリック・ダマンは、SATCのパトリシア・フィールドの元アシスタント。しかも(よりコンサバティヴだった)1~3シーズンを手がけている。納得。
彼は登場人物たのスタイルを研究するために、アッパー・イーストサイドの私立女子高生の通学ファッションを研究したという。

「トーリー・バーチやランバンのフラットシューズを履いて、バレンシアガやグッチの最新バッグを持っていた。そうしたアイテムをまだブレイク前に入手しているんだよ。彼女たちが最先端を行っていることは疑いようもないね」

またイヴニングドレスを選ぶにあたっては、アーデン・ウォールやティンズリー・モティマーといったソーシャライトたちを参考にした。したがってハイブランドのみならず、若き社交界の名花たちが成功に貢献するような新進デザイナーたちの服がうまくミックスされている。
ニューヨークのファッション業界にとって、『ゴシップガール』の躍進は朗報だったようだ。デザイナー、マイケル・コースはこのように語っている。

ゴシップガールはファッションの奴隷となることなくその先を行く、洗練された女性たちにスポットを当てているんだよ」*3

ファッションもゴシップも恋も、だいすき。
でも主役はあくまで、わたし。
これもまた、正しき乙女道である。

 

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  *1 ラヴィニアは、『小公女』に出てくるセーラのクラスメイト。典型的女王蜂タイプでセーラと敵対するが、ラストの別れを誰よりも悲しむツンデレお嬢様。この手の美少女が、わたしはヒロイン以上にすき。

ちなみにブレアの日本語版キャストは弓場沙織さん。これ、合ってる?
セリーナ役は甲斐田裕子さん(月詠!!)でぴったり。セリーナに近づくロック少年ダンには浪川大輔さん、完全無欠のヘタレ王子ネイト(本名:ナサニエル・フィッツウィリアム・アーチボルド、笑)は中川慶一さんという方だが、小野大輔は『THE OC』のライアンよりこっちのほうが向いていたかも?

*3 VOGUE 2008年春頃?, Eve MacSweeneyによるテキストより