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女の子いかに生くべきか

起き上がれないが、眠れるわけでもない。
時間が惜しいので『モダンガール論』を読み進める。
夕方、読了。
頭痛も終息。

斎藤美奈子はわたしにとって、文章をまねたいと思わせるタイプの先達ではないが、構成の巧さとそこで展開する論理の破綻のなさにいつも脱帽する。
もちろん、軽やかなスタンスと率直さにも。

最近の新書にありがちな、 
・ 魅力的(で売れそう)な問題提起で大風呂敷を広げたものの
・ どうでもいいところに脱線を繰り返し
・ けっきょくセンチメンタルな自分語りで終わる
 みたいな「文化論」に慣れてしまったからか、そんなあたりまえの本のあり方がすばらしいもののようにおもえる。
「答えのない結論」に不満の向きもあるようだが、実用性はこの際どうでもいい。
 
ふと携帯をのぞくと、同僚のAちゃんからメール(返信)がきている。
譲れないところは譲っちゃだめだよ、と書いてあった。
堤防が決壊したみたいにひとりでめそめそ泣いた。

腰かけOLすらまともにできないわたしはなんだろう、
わたしにはなにがあるんだろう、
と、本を読んで鼓舞されると同時になんとなく自分を責めていたのかもしれなかった。
 
泣きながら、食事をしていないことに気づく。
医者には貧血といわれたので、夕食は鶏レバーとブロッコリ。
すこし元気が出た。
食事は大切だ。 
原稿を書かなくては。

モダンガール論 (文春文庫)

モダンガール論 (文春文庫)