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TRAVEL

【連載】ルネ・マルタンの音楽日記 第28回「ヴィア・エテルナ(永遠への道)」

世界各地で年間1500公演を手がける音楽プロデューサー、ルネ・マルタンが、気になるアーティストや最新ディスクを紹介する音楽日記。 11/25発売の『ACT4』81号では、初の試みとなった世界遺産モン・サン・ミシェルでの音楽祭「ヴィア・エテルナ」をレポート…

【Travel】城下町の庭 | 春の庭百景めぐり(新潟県村上市)

ラ・フォル・ジュルネ新潟、閉幕から1日。 東京開幕までの数日、故郷にとどまり家族と5月の晴天を愉しんだ。 「城下町村上・春の庭百景めぐり」は、毎年5月のひと月、春の喜びに満ちた村上の町屋や寺、武家地区を巡り、それぞれが丹精込めて整えた庭園や盆栽…

【Music】色とりどりのリズム | ラ・フォル・ジュルネ新潟2017

ラ・フォル・ジュルネ新潟2017「ラ・ダンス」が閉幕。やはりあっというまの3日間! 今年も家族を「0歳からのコンサート」へご招待。昨年コンサートデビューした1歳半の姪とともに、井上道義 指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアによるフィリップ・グラス&ブ…

【Music】森と白鳥の音楽祭 | ラ・フォル・ジュルネ新潟2016

ラ・フォル・ジュルネ新潟2016「ラ・ナチュール 自然と音楽」が閉幕。あっというまの3日間! 今年は初の関連イベント「ナチュールラウンジ Supported by FM PORT」に出演させていただいたため、人気DJ遠藤麻理さんとともにたくさんのお客様とふれあえて、一…

【Travel】海に祈る [後編] | 岩船大祭(新潟県村上市)

10月19日未明の先太鼓につづき、神社での「御霊移し」と「木遣り上げ」が行われると、おしゃぎりの巡行がはじまる。 岩船のおしゃぎりは全9台。二層二輪造り。お囃子台である一階の上に唐破風のひさしがめぐり、二階には町内ごとの飾り、その上に「雨障子」…

【Travel】海に祈る [前編] | 岩船大祭(新潟県村上市)

越後村上の港町・岩船。わが故郷。 この町の人間にとって、10月19日の「岩船大祭」は1年のクライマックスである。故郷には、「盆正月より祭に帰る」ような祭バカが多く、父は典型的な祭バカ。父に似たわたしは確実に、その血を継いでいる。 1300年の歴史を…

【Travel】海のそばのワイナリー | 「CAVE D'OCCI」「思い出のマーニー展」他(新潟市)

ラ・フォル・ジュルネのための新潟滞在も最終日となった。 故郷を離れて十余年。文化に渇望し、上京するのが当然だと思っていた少女時代には気づかなかった新潟のすばらしさに、6年間ラ・フォル・ジュルネを通して気づいている。市役所の方たちとご一緒した…

【Travel】城下町の春 | 町屋の人形さま巡り(新潟県村上市)

祖母・梅子と故郷の春の風物詩「町屋の人形さま巡り」へ。 城下町73軒の町屋が、古くは寛永から現代まで、各家で代々受け継がれてきたお雛様を生活空間のなかに展示。時代時代のお人形の顔や着物の違いに感動したり、迎えてくれる家のおばあちゃまとおしゃべ…

【Travel】ナント、唯一の場所 [後編] | ラ・フォル・ジュルネ2014

すべてはクラシック音楽の民主化のため――そうしてラ・フォル・ジュルネは20年前の1995年、ナントではじまった。以来、毎年12万人以上の来場者がやってくる巨大フェスティバルとなり、この地方の冬の風物詩へと成長。10年前には東京に上陸し、「100万人を動員…

【Travel】ナント、唯一の場所 [前編] | ラ・フォル・ジュルネ2014

今年もあの季節がやってきた。ナントでスタートしたラ・フォル・ジュルネに合わせて、1年前の現地取材の様子をご紹介したい。 1月の終わり。フランス北西の古都ナントでは0度以下の寒空がつづく。しかし、旧市街のはずれにある国際会議場、シテ・アンテル…

【Travel】革命と自由と | 『世界で一番美しい瞬間~パリ 秘密の扉が開くとき』

英国貴族をテーマにした『世界ふしぎ発見!』に感動していた私に、ディレクターの中西朋さんが、自分が監督したある番組を見せてくれた。 『世界で一番美しい瞬間(とき)~パリ 秘密の扉が開くとき』。 毎年9月末に行われる「文化遺産の日Journee du patri…

【Travel】オーケストラと世界一周!14Days [ロンドン、アジア編] | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

3/17◇ロンドン1日目 移動/公演日。ユーロスターでパリからまっすぐロンドンの会場、カドガン・ホールへ。驚くほどいいお天気でうれしかった。 静なスローンズ地区に位置するカドガン・ホールは、1907年に建てられた教会を改装した英国バロック様式の建物。…

【Travel】オーケストラと世界一周!14Days [NY、マドリード、パリ編] | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

2014年を振り返ったとき、そして将来わたしの音楽人生を振り返ったときにも忘れることができないだろう出来事。それが、東京フィルハーモニー交響楽団創立100周年記念ワールドツアーだった。 ニューヨークを皮切りに、マドリード、パリ、ロンドン、シンガポ…

【Travel】バンコク、そしてこれから | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

シンガポールからバンコクまでは3時間。カラフルなタイ航空の座席は、特筆すべき美しさだった。 その夜はコントラバス&オーボエのみなさんと屋台風レストランへ。現地感! 翌22日はじつに12日ぶりの完全オフ。 コロニアルなホテル内でゆったり過ごした後、…

【Travel】シンガポールの嵐 | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

ツアーはいよいよヨーロッパを離れ、アジアへ。 英国から、14時間のフライトののち到着した旧植民地シンガポールは、気温33℃。のしかかる湿度と照りつける太陽にびっくり! シンガポール入りした19日の夜には、有志メンバー5人とマエストロ大植が、シンガポ…

【Travel】昼下がりのロンドン | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

3月17日。小雨のパリから快晴のロンドンへ、ユーロスターで2時間。まるで太陽とともに旅しているような行程だ。到着したホールの楽屋口の両脇には、あたたかな陽光のなかで桜の花が咲き誇っていた。数時間後には、昨日に引き続き本番が待っている。 閑静なス…

【Travel】パリで一緒に | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

3月15日は移動日。マドリードからパリまでは、ピレネー山脈を越えて3時間。東京フィル一行は、チャーター機での到着! 写真はシャルル・ド・ゴール空港にある、チャーター機専用のTerminal 3。美しい化粧室では、ポンパドゥール候爵夫人が出迎えてくれた。…

【Travel】マドリードの春 | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

今回の旅、あくまで個人的な裏テーマは「プリンセス」(ブレアもその一つ)。ということでマドリードでは、敬愛するレティシア皇太子妃(左)ゆかりの王宮を散策した。 カルロス3世から代々の王が居住してきた宮殿。1734年に再建したカルロス5世はブルボン…

【Travel】ニューヨークで朝食を | 東京フィル100周年記念ワールドツアー

2014年3月、東京フィルハーモニー交響楽団が、創立100周年記念ワールドツアーを敢行した。 東京フィルは、103年の歴史を誇る日本最古のオーケストラ。サブカルチャーとのコラボにも積極的な、一流のエンターテインメント集団でもある。日本の音楽史に新たな…

晴雨計 第25回 「続 世界遺産じゃなくても」

鎌倉へのドライブを機に、故郷・村上の町屋商人会(あきんどかい)の活動に思いをはせた前回。1998年、伝統ある商店の町屋造りの公開からスタートし、いまや「人形さま巡り」や「黒塀プロジェクト」という名物に発展した、というところまでお話ししまし…

晴雨計 第24回 「世界遺産じゃなくても」

晴天つづきの連休、逗子までドライブにつれていってもらいました。首都高の上に広がるすきとおった青い空に、東京タワーの赤がくっきり。進んでいくうち、富士山まですぐ近くに感じてびっくり。冬の空って、ほんとうにきれい! その透明度を思い知りました。…

晴雨計 第19回 「続・柳都にて」

連載をスタートしてはじめてになる、新潟への帰省。ラ・フォル・ジュルネ新潟の打ち合わせのため新潟市文化政策課を訪れた私ですが、訪問にはふたつめの目的がありました。それは、2013年にオープンした「マンガの家」、そして「マンガ・アニメ情報館」…

晴雨計 第13回 「岩船大祭」

都会で働く娘が故郷の家族との電話するシーンの決まり文句に、「正月は帰ってこられるの?」がありますよね。私の場合は年3回。10月のこの時期にも、必ず問われるのです。「祭は帰ってこられるの?」。 なにしろ私は、村上市の港町・岩船の生まれ。岩船の…

晴雨計 第7回 「港町それぞれ」

日曜日に、横浜の建築めぐりをしてきました。学芸員の友人に歴史博物館(旧横浜正金銀行本店)を案内してもらい、そこで紹介されていた神奈川県庁(キングの塔)や横浜税関(クイーンの塔)、開港記念会館(ジャックの塔)を実際に眺めつつ、山下公園の向か…

続 I'm Traveling

ヴァカンス映画といえばフランスとイタリアの独断場ですが、私はわりと、本国人の作品よりアングロ・サクソン系監督が撮った作品のほうが好きです。 (エリック・ロメールは別格だけど!) ソフィア・コッポラが切り取った東京や、チャン・ツィイーの芸者姿…

I'm Traveling

私がその家に移ってから一週間ばかりたったある日のこと、二号室に属する郵便箱の名札さしに奇妙な名刺がさしこんであった。 しゃれた字体で印刷してある文字を読むと、「ミス・ホリデイ・ゴライトリー」とあり、その下の隅っこに、 「旅行中(Traveling)」…